こんにちは、2020年からeBayで中古フィギュアを輸出している「のぼせもん」です。
物販を続けていると、BASEやShopify、メルカリShopsなどで自分のネットショップを持ちたくなります。そこで多くの人が引っかかるのが、「特定商取引法に基づく表記」に住所を載せなければいけないという点です。自宅で物販をしている個人にとって、自宅住所をネット上に公開するのは抵抗がありますよね。
この記事では、ネットショップで自宅住所を出さずに済む方法と、そのためのバーチャルオフィスの選び方・比較を、物販をする人の目線で解説します。
この記事の結論
- メルカリやヤフオクで個人として出品するだけなら、特商法の表記は不要(匿名配送も使える)
- 自分のネットショップ(BASE・Shopify・メルカリShopsなど)で売るなら、住所・電話番号などの表記が必要
- 自宅住所を出さない方法は、①請求があれば開示すると書いて省略するか、②バーチャルオフィスの住所を使うかの2つ
- ネットショップ用なら月550円のMETSオフィス「ネットショッププラン」、将来の法人化も考えるならDMM・GMOが候補
- ただし古物商許可の「営業所」にはバーチャルオフィスは使えないのが一般的なので注意
※料金は2026年11月時点で各社サイトなどから確認した情報です。契約前に必ず公式サイトで最新の料金・条件を確認してください。
特商法の表記が必要になるのはどんなとき?
特定商取引法(特商法)では、インターネットで商品を売る「通信販売」を事業として行う人に、広告(ショップのページ)へ氏名・住所・電話番号などを表示する義務を定めています。
| 売り方 | 特商法の表記 | 住所の扱い |
|---|---|---|
| メルカリ・ヤフオクで個人として出品 | 基本的に不要 | 匿名配送を使えば相手に住所は伝わらない |
| BASE・Shopifyなどの自分のネットショップ | 必要 | ショップページに表示が必要 |
| メルカリShops・ヤフーショッピングなどの出店型 | 必要 | 出店者情報として表示される |
なお、個人出品でも、明らかに事業として大量に販売している場合は「販売業者」とみなされ、表示義務が生じることがあります。物販を本格的に続けるなら、早めに住所の問題を整理しておくと安心です。
自宅住所を出さない方法は2つ
方法1:「請求があれば開示する」と書いて省略する
特商法では、広告に「請求があった場合には遅滞なく開示します」と書くなど一定の条件を満たせば、住所や電話番号の表示を省略できるとされています。
- メリット:費用がかからない
- デメリット:お客さんから請求があれば、自宅住所を知らせる必要がある。実際にすぐ開示できる体制がないと省略は認められない
つまり、住所を「隠せる」わけではなく、「常に表示しなくてよい」だけです。お客さんに自宅住所を知られること自体を避けたいなら、次のバーチャルオフィスが現実的です。
方法2:バーチャルオフィスの住所を使う
バーチャルオフィスは、住所だけを月額で借りられるサービスです。その住所をショップの特商法表記に載せ、届いた郵便物は自宅に転送してもらいます。
- メリット:自宅住所を一切公開せずにすむ。名刺や請求書の住所にも使える
- デメリット:月額費用がかかる。郵便物の受け取りにタイムラグが出る
バーチャルオフィスの住所を特商法表記に使う場合も、お客さんから連絡があったときにきちんと対応できること、運営者が本人の現住所や連絡先を把握していることが前提です。各社とも契約時に本人確認があります。
物販向けバーチャルオフィス5社の比較
物販をする個人が使いやすい5社を比較しました。
| サービス | 最安プラン | 郵便転送 | 法人登記 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| METSオフィス ネットショッププラン | 月550円 | 自動で即時転送 | 不可 | 特商法表記・発送元・返品先の住所に使える専用プラン。東京4拠点 |
| DMMバーチャルオフィス ミニマムプラン | 月660円(年払い) | 週1回 | 可 | 入会金5,500円。全国16拠点 |
| GMOバーチャルオフィス | 月660円(転送なし) 月1転送は月1,650円 | なし/月1/隔週/週1から選択 | 転送ありプランで可 | GMOインターネットグループ運営 |
| 0円バーチャルオフィス (京都朱雀スタジオ) | サービス利用料0円 (協会の年会費が必要) | 郵便・宅配便の受け取りに対応 | 可 | 一般社団法人が運営。京都の住所 |
| リージャス | 月7,900円〜 | プランによる | プランによる | 世界最大手。全国200拠点以上のラウンジ・会議室も使える |
※料金は税込表記かどうかが各社で異なる場合があります。最新の金額は各公式サイトで確認してください。
ネットショップの住所だけ欲しいなら「METSオフィス ネットショッププラン」
METSオフィスには、ネットショップ運営者向けの専用プランがあります。特商法の表記だけでなく、発送元の伝票や返品先の住所にも使える前提のプランで、届いた郵便物は自動で即時転送されます。法人登記はできませんが、個人で物販をしていて「ショップの住所だけ何とかしたい」という人にはぴったりです。
拠点は新宿三丁目・日本橋兜町・新宿御苑・赤羽の東京4か所で、運営会社が自社で所有するビルを使っているのも安心材料です。
将来法人化するかもしれないなら「DMM」か「GMO」
DMMバーチャルオフィスのミニマムプランは年払いで月660円、週1回の郵便転送つきで法人登記にも対応しています。入会金が5,500円かかりますが、全国16拠点から住所を選べます。
GMOバーチャルオフィスは、転送なしなら月660円、月1回転送で月1,650円と、郵便物の量に合わせて転送頻度を選べるのが特徴です。
物販が軌道に乗って法人化(会社設立)する場合、登記できる住所かどうかは重要です。最初から登記可能なプランにしておけば、住所を変える手間がかかりません。
とにかく安くしたいなら「0円バーチャルオフィス」
一般社団法人が運営する、京都朱雀スタジオの住所を使えるサービスです。サービス利用料は0円で、協会の会員としての年会費(広告主の案内では年6,000円)だけで、屋号の利用、法人登記、郵便・宅配便の受け取りなどが利用できます。
月額に直すと500円で、比較した中では最安クラスです。京都の住所になる点が気にならなければ、有力な選択肢です。
会議室や来客対応も必要なら「リージャス」
リージャスは世界最大手のレンタルオフィス・バーチャルオフィスブランドです。料金は他社より高めですが、全国の主要都市に拠点があり、ラウンジや会議室も使えます。仕入れ先との打ち合わせや来客対応がある方、都心の一等地の住所を使いたい方に向いています。
バーチャルオフィスを使うときの注意点
古物商許可の「営業所」には使えないのが一般的
中古品を仕入れて売るには古物商許可が必要です。古物商許可では、申請した営業所が実在し、独立していて、管理者が常勤できることが確認されます。警察の担当者が現地を確認することもあるため、住所だけのバーチャルオフィスは営業所として認められないのが一般的です。古物商許可の営業所は自宅などで取得し、ネットショップの表記にバーチャルオフィスを使う、という使い分けが現実的です。最終的な判断は管轄の警察署に確認してください。
- 郵便物の転送にタイムラグがある:返品や重要書類が届くまで数日かかることがあります。転送頻度は余裕をもって選びましょう
- 銀行口座の開設で確認が入ることがある:法人口座などでは、バーチャルオフィスの住所だと追加の確認を求められる場合があります
- 発送元の住所も考えておく:特商法表記を変えても、伝票の差出人を自宅住所にしていては意味がありません。匿名配送や、発送元に使えるプランを選びましょう
よくある質問
Q. メルカリで売るだけでもバーチャルオフィスは必要ですか?
A. 個人として出品し、匿名配送を使っているなら基本的には不要です。メルカリShopsなど、ショップとして出店する段階で検討すれば十分です。
Q. 電話番号も公開しないといけませんか?
A. 特商法では電話番号も表示事項です。住所と同じく「請求があれば開示」で省略する方法のほか、IP電話やバーチャルオフィスの電話番号オプションを使う方法があります。
Q. 私書箱の住所ではダメですか?
A. 私書箱は活動の実態がある住所とはいえないため、特商法の住所表示としては適切でないとされています。バーチャルオフィスを選びましょう。
まとめ
- メルカリなどで個人出品するだけなら、特商法の表記は基本的に不要
- ネットショップを持つなら、住所・電話番号の表示が必要
- 「請求があれば開示」で省略もできるが、請求されれば自宅住所を知らせることになる
- ショップの住所だけならMETSオフィスのネットショッププラン(月550円)、法人化も見据えるならDMM・GMO、最安なら0円バーチャルオフィス
- 古物商許可の営業所にはバーチャルオフィスは使えないのが一般的なので要注意
物販でネットショップを始めると、売上の管理や確定申告も必要になってきます。確定申告の基本は「メルカリの確定申告はいくらから?」で解説しています。
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